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2017/5/25 Ⅱ

 医師は言った。「社会に殺されるくらいなら、貴公が社会を殺せ」と。おれは具体的にどんな行動をとったらいいのだろうか。通り魔。いやいや、それでは社会は殺せない。せいぜい大衆の7、8人を殺すだけだ。「社会」はほとんどノーダメージだろう。経済的成功を収めればいいのか? なるほどおれが成功した暁には、成功という席、枠を取り損ねた敗残者たちが首をくくることになる。しかしそれはおれの本意ではない。彼らルーザーたちはおれの想定している敵「社会」ではない。「社会」。掴み所のない言葉だ。いったいおれは何を相手に戦っているのだろうか。まずひとつは己自身の抱えている貧困だろう。貧困の原因は先祖の不運に見いだせるだろう。過去に復讐する手段をおれは持たない。墓につばを吐きかけたって気は晴れない。墓石は先祖ではない。先祖の不運そのものではない。ただの石だ。アイコンだ。
 より現実的には、おれを苦しめる苦役先の人間どもをこらしめてやるのが手っ取り早いだろう。昔の苦役先も含め、これまでおれをさんざんにやっつけてくれた連中の心臓に鉛弾一発放り込めばそれなりに愉快かもしれない。しかし、どうやって? こらしめるといったって、奴らは法や秩序やその他諸々、堅牢な鎧で身を固めている。とうてい返り討ちは免れない。それにその後のおれの生活ってものがおじゃんになる。無論、きょう明日にでも死のうという男に生活もなにもあったものじゃないのは分かっているが、それでもこの手段を選択するのは気が進まない。大衆1人を殺したって残りの大衆はいっぱいいる。そいつらと付き合って今後やってかなくてはならないのなら、つまるところおれの蛮行は徒労に終わるのだ。
 医師の言葉の意味がよく理解できないでいる。つまり、どうしろというのだ。ただその場凌ぎの慰めに過ぎなかったのか。おれには社会は殺せなさそうなんだ、どうも。ボナパルトにだって出来なかっただろう。それじゃあおれも無理だ。易怒性を抱えたおれが易刺激性に満ちたサラリーマンを押して満員電車に飛び込む。サラリーマンは舌打ちしてこちらの靴を踏んでくる。おれはキッと目を見開いて抜刀の欲求を抑える。そうしていつもなんとかやっている。おれはダメだ。リスペリドンを飲むぞ。もう5回飲んだ。5回社会にしてやられた、見事殺された計算だ。人類を絶滅させるよりもおれが死んだ方が手っ取り早い、効率がよい。くそったれ。おれは舌打ちなんかしない。サラリーマンが舌打ちするからだ。おれは自己啓発本なんて読まない。サラリーマンが自己啓発本を読むからだ。おれは酒盛りの場で苦役のグチなど吐かない。サラリーマンがそんなようなことをするからだ。おれはバンダナを額に巻いてやる。サラリーマンはバンダナを巻かないからだ。おれは剣を帯びて闊歩する。サラリーマンは武装しないからだ。おれには気を使う必要のある友人なんて要らない。サラリーマンの交友を見ているとムカムカする。おれは社長に頭なんて下げない。それは己をいたずらに卑しめる行為だからだ。おれは狂人の真似して暮らしてやる。大衆にはそんなこととてもできないからだ。「狂人の真似をしたら実際狂人」、おれは狂人だ、しかも武装している。

2017/5/25

 昨晩フルニトラゼパム1mgとゾルピデム両方キメたのに、きょうも早朝覚醒してしまった。二度寝したけれども浅い睡眠は不快なだけだ。
 昨晩苦役終わりにコンビニで金を下ろした。残高4万もあれば御の字と考えていたがどうしたわけか6万円近く入っていた。おそらく前月分のカードの引き落とし額が小さかったのだろう。得をしたわけでもないが気分がよくなる。気分良く1万円の現金を手にした。これでなんとか今月はやっていかれる。
 今月はだいたい1万5千文字くらいで物語のあらすじを作成する。当初の予定では1千文字あらすじをつくってから5万文字の詳細プロットを作成する予定だったが、デッドラインも迫ってきているのである程度省略できる作業は省略していかなくてはならない。そのために作品のクオリティが下がっては困るが、それでも何も完成しない、0のまま何も進まないよりかはずっとマシだ。
 せっかくプリンターを購入したのにこれを活用できていないのは悲しいことだ。あらすじを作成したら印刷してこれをちらちら参照しながら清書にとりかかることにしよう。また生活の技法、ライフハックやおれの気に入った文言などを古典中に見つけたらこれを印刷して壁に貼ろう。カラーのインクも使い道がないことだし、何らかの絵画を印刷して飾るのも一興かもしれない。100円の額縁に入れればそれなりに見れるインテリアになるだろう。
 おれは友人たちから「文才がある」と言われるがまったくのお世辞だ。おれに文才などあってたまるか。謙遜ではない、本当におれは文章がへたくそでどうしようもない。大学時代ゼミでも教授に指摘されたことだ。同じ意味の形容詞と副詞を重複して用いたり、ややこしい言い回しでリーダビリティを損ねたりと、おれの書くものはさんざんな出来になる。
 おれには取り柄らしいものがひとつも見あたらない。人から取り柄と思われる部分は、おれにとってはある種の抑圧の結果だったり、何か悪徳の副産物だったりする。
 文章を電車内で書いているとあっという間に時間が過ぎる。電車を乗り過ごしそうになる。電車が走行し、また停車する間隔がまったく知覚できなくなる。車内アナウンスも頭に入ってこない。
 怠業する。駅でたばこを吸う。おれの苦役先には正式な労働組合がない。ところがどっこいおれひとりが労働組合だ、ワンマンアーミーだ。しかもなかなか手のつけられない厄介なやつだ。サボタージュストライキ、なんでもござれ、定時も勝手に設定して、夕方になった途端おれは苦役の手を止める。そうしてぼうっとしながら、夜の行動予定など練っている。苦しい時期だ。おれの短い人生の、若いこの貴重なひとときを苦役などに投じて悔しいばかりだ。これというのもすべて貧困が悪い。貧困の原因は先祖にある。なにが先祖崇拝だ、親孝行だ、爵位のひとつも手に入れなかったくせに。領地のひとつも守れなかったくせに。おれは無一文のまま放り出されてこの体たらく、まるでシステムの歯車として生かされるために産まれてきたようなものじゃないか。おれは断固プロテストしてやる。あるいは英雄の死を選択する。拒絶、拒絶、拒絶。拒んで拒んで拒み尽くしてやる。満員電車のなか、40、50のおっさんが、おそらくは20くらいから1日8時間9時間10時間労働を続けてすっかり老けたのを見るのは実に不快だ。たぶん30手前あたりで結婚とかしちまったんだろう。「女子供のために奴隷になることを選択した英雄」。ご苦労。おれはそうなる前に死ぬぜ。恋の成就と奴隷の身分は不可分ってわけかい。ばからしいや。何が恋だ。
 朝にリスペリドンをキメるのは非常によろしくない。何も手につかなくなる。精神がフラットになるのはいいが、しかし、やる気なんてものは微塵もなくなってしまう。眠気も襲い来る。統合失調症の患者はこれを飲んで社会生活を送っているのだというから妙だ。おれにはとてもそんな真似ができない。昨日朝にキメたリスペリドンは失敗だった。金パブで誤魔化そうとしたがそれでもダメだった。カフェインがぶ飲みも意味がない。おれはその気もないのにやむをえず怠業を敢行してしまった。
 もうダメだ、おれは潔癖ではない。怠業の件も薬もそうだが、数々の法律を破って生きている。世間一般の商業的メッセージ、健全さを装った「クリスマス」だの「旅行」だのといったものがまるで他人事に感じられる。それらはきっと一度も法律を破った実感のない、健康な人たちに向けられたものだ。おれのような無頼漢はメッセージの宛先から除外されている。だから街を歩くと余計に孤独感が増すのではないか。ではいまから心を入れ替えて、システムの歯車としてピカピカの兵隊になるか? さっぱりゴメンだ! 無理だ! 無茶だ! そいつは人間の生じゃないだろ!

2017/5/24

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 きょうも早朝覚醒してしまった。3時頃には目覚めてしまった。おかげで身体がだるい。カフェインをぶち込んでアンバーリーフを吸う。イライラ、そわそわして落ち付かないのでリスペリドンを服用するがカフェインをガブガブ摂取してしまったから効果は薄れるだろう。メダカの採卵をして餌やりをする。ヒメダカの強引な採卵は終了だ。十分な量が整った。これからはアナカリスやフロッグピットにくっついているやつを採るくらいでいいだろう。青メダカの採卵は依然として継続する。青メダカバケツに油膜が浮いているのが気になる。土曜日に水替えをしなくてはならない。2Lのペットボトルをあと2,3本調達したいところだ。きょうは昼、りそな銀行で金を下ろさなくてはならない。いよいよ現金の持ち合わせがなくなった。正確に言えば1千円札を3枚、3000円ほど所持してはいるが、苦役上の交通費で消えてなくなる金だ。

 こうしてキーボードを叩いているといくらか気分も晴れてくる。いよいよおれはムーサに憑りつかれてしまったらしい。前々から薄々気づいてはいたが、おれは書かずにはおられない人間だ。おれの性格に対して、毎日おれの脳内に飛び込んでくる情報量が多すぎる。溢れている。それを整理整頓する役目がこの日記で果たされている。

 物語を構成する能力に欠けている。それを実感している。解決策を見出した。まずさしあたっては10冊ほどの単巻完結もののノベル(のあらすじ――おれの用語でいうところのΔの流れ)を暗記する。そうしてそれらをいつでも脳内の引き出しから取り出せるようにしておく。そうすればよいのだ。引き出しが多ければ多いほど、困難にぶち当たったとき、これに対処する武器をふんだんに持つことになる。ファリア司祭も150冊の古典を暗記していた。エドモンに教育を施せるくらいには完璧に暗記していた。これと同様の、いや、より簡易なやり方だ。10冊暗記できたら次は15冊、という風にどんどん増やしていけばおれの能力もそれに乗じて向上していくことになる。難しく考えることはないのだ。つまりは先人の蓄積をおれが受け止めればいいだけの話だ。あらゆる領域の問題についても、だいたいのところそうだろう。先行研究ってやつを知っておかないことには未知の世界を開拓することは難しい。

2017/5/23 Ⅱ

 きょうはシケモク拾いをした。新小岩でまず3口くらい吸えるやつを拾って火をつける。旨い。ラークのほとんど新品1本を拾う。感嘆の声が漏れる。火をつける。旨い。バイト先の周辺を探し回る。アイコス用のたばこ新品1本を拾う。火をつける。旨い。吸える。2本、3口くらい吸えるやつを拾う。火をつける。旨い。そうしておれは苦役へ赴いた。
 苦役中、隙を見つけてたばこ屋でアンバーリーフを買う。かくしておれの即席ライフワーク、シケモク拾いはめでたく終了した。それでも道を歩いていると自然とシケモク探してしまうから面白い。アンバーリーフは付属の紙がまずくて仕方がない。さすがは香るフルボディ、チェの青と同じ感覚で吸うと強すぎてクラクラする、気持ち悪くなる。

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 夜、メダカに餌を与えたら2時間は消灯してはならないという。そんな言説をネットで見かける。どのくらいの信憑性、科学的エビデンスがあるのだろうか。おれにはどうも迷信のように思えてならない。確かに餌を与えてすぐに消灯するようでは、活動レベルが低下して連中が消化不良を起こしそうな気はする。しかし2時間というのは、どういった証拠から導き出された時間なのだろう? あの細い身体で餌を消化するのに2時間も要するのだろうか。つまりは迷信ではないのか。カブトムシにスイカを与えると下痢になるという迷信と同様のやつではないのか(そもそもカブトムシの排泄物は液状なのに、なにをもって下痢と判定するのか)。メダカの稚魚にとっては餌不足が大きな死因の一つだと言う。それはもっともらしい。あの小さな身体では頻繁に餌をとらないとすぐに弱ってしまうだろう。生物は身体が小さければ小さいほど身体に対してより多量の餌を必要とするというのは、科学的に確かだ。これはおれも本で読みかじって知っている。おれは苦役しなくてはならない身分だから、稚魚に餌を与えられるのはおのずと朝と夜のみとなる。夜、仕方なく餌を与える。そうして2時間も電気をつけっぱなしにしておかなくてはならないとは、辛い。おれはさっさと寝たいのだ。とりあえず1時間は電気をつけておいてやろう。それで辛抱してくれ。今朝、1匹だけしか孵化していないものと思っていたら、瞬く間に稚魚は3匹に増えていた。孵化ラッシュが到来だ。青メダカの卵が孵る時期が楽しみだ。生物を飼育する楽しみのひとつはブリードにある。引っ越す時どうしよう。観賞魚店みたいにポリ袋に水と水草と酸素を詰めて段ボールで封じ、宅急便を頼めばなんとかなるだろうか。あるいは全員煮付けにして食っちまうか。
 メンタルクリニックを受診した。主訴はヒステリー球。おれが「こんな生き死にに関わらない、くだらない症状でお手を煩わせてあいすみません」と言ってみたら、「昔からある病気で、多くの方が苦しまれているようですよ」との回答だった。「吐き気とおくびがあります」と言ったら「さすが『おくび』なんて言葉をよく知っていますね」とのことだった。おれはなんとなく上品だから「おくび」という表現を好む。「リスペリドンを4回分消費しました。これすなわち社会に4回殺されたってことじゃないでしょうか」と言ったら、医師は笑っていた。「社会を殺すよりもむしろ、あなたが社会を殺してください」とお墨付きが出た。医師の診断付きテロリストになったんだ、おれって男は。処方されたのはパロキセチン40mg(30mgからの増量)、就寝前のゾルピデムジアゼパム5mgを1日に3回、朝と夜のスルピリド、頓服のリスペリドン内服液を4つ。リスペリドンのストックは現在6つ。弾薬を補給、なんとか1週間はやっていけそうだ。次の受診はちょうど1週間後の火曜日。
 スマホの通信量が限界を迎えて速度制限がかかった。グーグルマップが使えなくなるのは困るのできょう以降、おれはポケットwifiを持ち歩く必要に駆られている。スマホと言えばおれのやつはもう2年縛りが解けたので、そろそろ格安のに乗り換えようと思うのだがなかなか実行に移せないでいる。携帯電話ビジネスは複雑奇怪でわけがわからない。誰がおれを騙そうとして誰が良心を胸に抱いているのか、まるで見当がつかない。今度アキハバラに行ったらまずもってヨドバシだ。ヨドバシならたいていの問題は解決するだろう。騙されたらその時はほれ、バリザルドで連中ぷっつり串刺しだ。現在スマホ代で6000円、ポケットwifiで6000円、月にそれだけの出費がある。決して小さくはない額だ。この浪費をなんとかしないことにはおれの生活はひもじいままである。もっとも後者は契約したばっかりだから容易に取り消したり変更したりできない。その割に使い道と言えば駄文のバックアップくらいのものだ。あるいはそいつの誘惑に負けて下らない動画を視聴し、時間を消費してしまうくらいなものだ。ペイできていない。
 いま電車を乗り過ごした。戻らなくてはならん。この文章はクリニックで書き始め、電車のなかで続きをやっている次第だ。
 ――さて、電車を乗り換えた。次はアキハバラアキハバラときやがる。

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 帰宅。稚魚に餌をやる。ついでに親魚どもにも餌をやる。シャワーを浴びる。2日ぶり。夕食、焼きそばを3人前平らげた。100円ローソンで国産豚肉135gが116円だったからこれを用いる。それから黒ずんだキャベツの残骸を鍋に放り込んだ。ごたまぜに焼いて焼いて焼きまくって、食った。美味だった。デザートのアンバーリーフはいまいちだ。どうもきょうは午後からたばこが不味くていけない。朝のシケモクはあんなに旨かったのにな。体調不良の前兆だとしたら甚だ困る。ここのところずっと熱があるか咳があるか腹をこわしているか、そのいずれかだ。まさか免疫不全にでもかかっているんじゃあるまいな。おれの暮らしの随所に発揮される無精さが、おれを弱らせているんだろう。そうだろう。
 パロキセチン40mgとゾルピデムジアゼパム10mgとスルピリドとフェキソフェナジンを服用した。明日の目覚ましは6時半。また早朝覚醒しなければいいが。したらしたでカフェインを飲み下してメダカの世話でもするか。アア、どうもおれのビズが捗らない。いや、着実に進んではいるんだが、こう、ダイナマイトみたいに一気にドカンと結果を出すってわけにはなかなかいかんのだ。
 いやはや、とにもかくにもきょうは寝ることにしようや。平日毎日早朝覚醒ばかり続けていてはまた先週と同じ轍を踏むことになる。休日睡眠で丸潰れなんてのは二度と御免被る。まずメンタルがやられるもんな。なんのために苦役に服しているのか、その意味を考えて考えて考え尽くしちまって、胃がひっくり返りそうになる。寝るぞ。

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 さらばだ、平成29年5月23日。また明日頼むぜバリザルド。メダカども、今宵も達者でな。いい夢見ろよ。お前たち卑しい魚類だって夢くらい見るんだろ。そんくらいの娯楽は神様から当然提供されているんだろうさ。
 ま、きょうって日はだいたいこんなところだ。
 あばよ。

2017/5/23

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 きょうも早朝覚醒してしまった。6時半に目覚ましをセットしていたのに、4時半に起きた。コーヒーを飲む。粉状になった手巻きたばこを吸う。白米に味噌汁をかけて喰らう。弁当を用意する。身支度をする。バリザルドを抜いて成功を祈念する。

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 稚魚用の餌をつくる。フレークをすりつぶす。青メダカ、ヒメダカから多少強引な手段で採卵する。餌付けする。白+オレンジ+黒ブチのメダカの食欲がない。なにを与えても吐き出してしまう。痩せている。そのうち死にそうである。環境に慣れていないだけというのなら、早いところもろもろの出世を諦めておれのバケツを安住の地と定めて欲しいものだが、何か疾患を抱えているのならどうしようもない。

 きょうは気分が悪くない。昨日一昨日に続いて戦意は昂揚している。その代わりヒステリー球のほうは黙っていないだろう。きょうはクリニック受診の日なので1.早朝覚醒、2.健康な怒りの再来、3.リスペリドンの消費、4.ヒステリー球の健在、について相談する。

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2017/5/22 Ⅱ

 きょうは15時頃からヒステリー球が肥大化して苦しかった。吐き気あり。頻回のおくびあり。労働が手につかなくなる、というより体調不良を自分への言い訳にしてサボタージュを敢行する。万事問題なし。暑くなってきたせいか気持ちはそれほど落ち込まないのだが、どうしてか身体のほうの調子とはシンクロしない。身体のほうは不調を訴えている。ヒステリー球は確かにおれの喉元で大きくなっていた。パロキセチンを服用してから怒りの感情は綺麗にぬぐい去られていたが、ここ2日くらい「健全」な怒りがおれを支配している。おれの活動の原動力となるべきごくごく「健康」な怒りである。これすらなくなったらいよいよおれはすべての武器を失うことになる。明日はメンタルクリニックの受診なのでそのあたりのところを相談しなくてはならない。ただのヒステリー球、生き死にに関わることでもないのにこんなに躍起になっている男を見て、医師はどうだろう、実のところせせら笑っているのではないか、あるいは呆れているのではないか。金づるとして大事にしてくれるのならそれが一番おれにとっても相手にとってもよろしいことだ。ジアゼパムをくれよ先生。可愛い黄色い小さな錠剤だよ。エチゾラムの処方がなくなってから、昼間の服薬が必要でなくなったので楽だ。バイト先でいちいち錠剤を取り出さなくて済む。持ち運ばなくて済む。それだけでだいぶ楽だ。よいことだ。そうだ、よいことだ。ベンゾジアゼピン系はおれは●●からもらったワイパックスから入門したのだが、短期決戦型のやつに初めに慣れちまったせいかジアゼパムみたいな長く効くやつはいまいち薬効を実感できなくて困る。
 苦役、昼間、タバコが切れた。夜までニコチンなしでやり遂げた。帰宅してから虎の子のラッキーストライクの葉っぱを巻いて吸う。クラクラする。旨い。
 稚魚バケツを見たらヒメダカが一匹孵化していた。明日にでも稚魚用の餌をつくらなくてはならない。さしあたってはレスタミンの瓶にフレークを入れて、そいつを割り箸で粉状にしようと思う。もし残留レスタミン成分が稚魚を殺すようなことがあったらそりゃ困る。ちょっと瓶を洗ってから使うことだ。
 コーヒーを買った。もう今月はカツカツだ。金がない。出張の予定があるのに金がないから出張先で路頭に迷うかもしれない。そうならないにしても少なくとも数日間の絶食を強いられるかもしれない。これが銃士の暮らしだ。ワクワクするぜ。命が惜しくないもんな。手柄を立てたくてしょうがないもんな。
 そうだ、手柄を立てようじゃないか。デュマがデビューしたのは27の時だ。おれはまだ24だ。追いつける。最近頻繁に楽しげな仕事をしている●●だって27だ。まだまだおれは若いんだ。焦ることはないじゃないか。アトスだってありゃ30くらいだったろう。30くらいで飲んだくれて銃士の暮らしをやっていたんだ。アトスが許されるならおれだって許される。
 最悪のところエポスカードのローンを使えば現金は手に入るだろう。幸か不幸か新小岩ルノアール前にエポスカードのなにやらATMみたいな機材が設置してあったのをおれは覚えている。あれはローンの機械だろう。カードを差し入れれば、福沢諭吉がポンとわき出る仕組みだろう。使うしかないか。そうなのか。そういうことなのか。
 そうと決まればおれは明日アンバーリーフを買おう。タバコだ。まずもって紳士を快活にし、お愛想を振りまく度胸を与えるのはタバコだ。これがなきゃおれの生活に張り合いってもんがない。タールと肺の真剣勝負のなかから本当の思考(アイデア)ってのが生まれて来るもんだ。おれは知っているんだ。
 きょうは22時にゾルピデムジアゼパムを投入し、22時30分に眠りにつく。そうして6時30分に目覚ましをセットしているが、早朝覚醒してしまうか否かは神のみぞ知る、だ。早朝に目覚めてしまったら稚魚の世話でもして暮らそう。6時30分まできっかり寝られたら体力がしっかり回復できて万事よろしく事が進むわけだ。隙のないプランだ。
 月曜だってのにやけにおれはきょういきり立っていやがるな。大丈夫かこの調子で。暑いからこんなものかしらね。久しぶりに気持ちのいい怒りを享受している。そうだ、怒りだ、プロテストだ、革命だ、おれはやるぞ、やってやるぞ、勇気だ、武力だ、命知らずだ。
 どこぞの詩人は大成功を収めて数億の富を手にしたが、その時彼は30だった。そのうちに彼は鬱病にかかってしまった。いまもきっと完治していない。いろいろあるのだろう、後悔とか、そういうのが。取り戻せない若さとか、そういうあれこれが。
 おれはまだ若い。十分だ。おれが若くなくなった時は? ……いま、恐ろしいものが垣間見えた。いいさ、おれが老人になってまだ世間に認められず爵位のひとつも手にしないで不遇をかこつ生活を送っているようだったら、大衆から狂人扱いされるようななにかをやらかしてあれこれしてやる。おれは所詮狂犬の類だ。群れることが不可能な人種だ。一匹狼、と言えば聞こえはいいが、しかし、この二足歩行の霊長類、どうも狼とはほど遠い貧相な身なりをしていやがるぜ。くぼんだ二つの目玉がどうも気違いのように見えてならん。

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 バリザルド! もの言わぬ相棒よ、お前が頼りだ。これから苦楽を共にしていこうや。戦場で、血を浴びて、おれたちは、進む。陰謀を乗り越え、宿敵を討ち果たし、手にするは元帥杖、そうだ、元帥杖を手にするその日までは、いくら銃弾を腹に食らったって、倒れるものかよ、死ねるものかよ。それでもバリザルド、いよいよとなったら、死ぬ時は一緒だ、お前をへし折ってから、おれもあっさり逝ってやる。

2017/5/22

 勝つ。勝つ。勝つ。絶対に勝つ。気概は十分だ。

 きょうも早朝覚醒してしまった。朝食は白米に味噌汁。

 おれがリスペリドンを飲んだ数だけ、おれは殺されたことになる。ひと思いに自害したくなったらこれを飲め、といって処方されたものだ。おれは既に4回死んでいる。いや、殺されている。だからしておれも4人殺す権利が生まれたわけだ。等価交換だ。おれの命に大衆の100倍の価値があるとしたら400人殺すことができるかもしれん。それはわからん。わからんことだらけだが、気概は十分だ。おれはテロリストだ。

 成功しようそうしよう。成功しようそうしよう。成功しようそうしよう。

 成功したい。成功したい。成功したい。性交は当分いらねえ、そいつはおれの伴侶スルピリドで間に合っている。成功したいんだおれは。

 絶対に成功するぞ。早まるな、成功するぞ、一歩ずつだ、ほら右足だ、左足だ、いいぞ、その調子だ。成功の階段を一歩一歩だ。いいか、早まるな、リスペリドンでコンティニューだ、いいぞ、命はまだ2つほど残っている。明日の受診でまた3つ追加だ。

 バイト先の大衆の言葉に煩わされるな。そいつらはメダカだ。

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メダカが吠えようがおれには関係ない。餌をついばんでいる姿をにやにやと眺めていればいい。あっしにゃ関わり合いのねえこって。

 成功だけを見ろ。成功だ。なんとかして成功するんだ。なんとかしてみせてくれよ。成功してくれ。頼む、成功してくれ。頼む。ギリギリだ。なにもかもギリギリだ。死の淵を彷徨っている。成功だ。性交、じゃない、成功だ。成功するんだ。するんだぞ。

 これは勝てる戦いなんだ。データがそれを証明している。まだ諦めるには早すぎる。諦めることを諦めろ。もう後には引けなくなっている。勝つ、勝つ、絶対に勝つ。

 画家は落書きをする。おれも落書きをしよう。画家は落書きをする。落書きをしない画家はいない。だからおれは成功のために落書きをする。成功をするために落書きをしよう。落書きをしよう。

 よしいい感じになってきた。暑い日だ。いい感じだ。これでいいのだ。そんな感じで駄文を連ねろ。いいぞ。いいぞ。勝てる。勝てる戦いだ。そんな気がしてきた。勝つ。成功する。成功する、それだけだ。成功になれ。おれは成功そのものになれ。成功という概念にまで昇華させるのだ、自分を。いいな、勝つぞ、勝ちにいくぞ、成功するぞ。成功!